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学園草創期編

学園草創期編

学園草創期編では、各大学の草創期に想いを馳せてみましょう。創立者の偉大な意志、建学の精神に至るまでの想いのほかに、知る機会の少ないエピソードを募りました。創立者の横顔から、今ある大学の横顔を連ねてみると、これまで知らなかった学び舎の奥深さが見えてくるかもしれません。

桜美林大学

清水安三夫妻と二つの学園

 学校法人桜美林学園(桜美林大学)の創立者である清水安三は、中国・北京の朝陽門外に大正10年、地域の貧しい子女教育のために「崇貞学園」を設立した。しかし、この学園は、日本の敗戦によって中国政府に接収されることとなり、清水安三・郁子夫妻は、日本への引き揚げを余儀なくされた。
 敗戦翌年の昭和21年、清水夫妻はトランクとリュックに入る荷物だけを持って、東京・町田(当時の忠生村)の地へたどり着き、新たに「桜美林学園」を立ち上げた。当初は、高等女学校としてスタートし、後に中学・高校・短大、そして大学と設置が進んだ。
 写真の後ろに見えるのが当時の校舎で、戦時中、戦車・砲弾製造工場として造られた相模陸軍造兵廠の寄宿舎を改装したものであった。当時の周辺は、桑畑などの畑が広がっていたことがわかる。初代の学園長には、清水郁子が就任した。