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研究成果等の刊行

No.53(2014.02)

「諸外国における質保証の動向(米国・英国・欧州)」

講演者:羽田 積男、森 利枝、川嶋 太津夫、深堀 聰子

はじめに

私学高等教育研究所主幹 瀧澤 博三

 急速なグローバル化の進展に伴い、高等教育は制度的な柔軟性と内容的な多様性を求められると同時に、一方では、できるだけ国際的な通用性や共通性を備えることが不可欠になってきています。いま多くの国において、教育の質保証ということが高等教育改革の課題のトップに挙がってきているのも、グローバル化の進展に伴う必然の流れだと言えるでしょう。各国の質保証の考え方やシステムはそれぞれのお国柄を反映してまちまちですが、質保証自体グローバルな性格の事柄ですから、そのシステムの設計にあたっては諸外国の質保証の在り方をよく理解しておくことが大事だと思います。
 わが国の質保証制度は、設置認可制度の改革や認証評価制度の創設など大きな改革がつづき、今なおいくつかの問題点の見直しが課題になっています。また最近では、「評価における学修成果の重視」という国際的な潮流への対応も大きな課題です。
 第56回の公開研究会では、我が国の質保証制度にとって参考にすべき面が多いと思われる米国、英国、及び欧州における質保証の最近の動向について、それぞれ専門的に研究されている4人の講師の先生方からお話しを伺いました。
 講演の内容は、わが国の認証評価制度の今後を考える上での重要な示唆に満ちているとともに、また一面ではどの国でも、質保証は大学の在り方の基本に係わるものであり、時の経過、社会の変化とともに常に変化のプロセスの中にあって、そのままの姿がモデルになるわけではなく、あくまでわが国の今日の実態の中に引き移して十分に吟味しなくてはならないでしょう。
この講演記録が、認証評価制度の発展のために、多くの関係の方々にご活用いただければ幸いに思います。

  1. 羽田 積男 氏(日本大学文理学部教育学科教授)
    【講演】「アメリカにおける研究大学の学生調査」(PDF形式)
  2. 森 利枝 氏(大学評価・学位授与機構研究開発部准教授)
    【講演】「アメリカの第三者評価における学修成果への視線」(PDF形式)
  3. 川嶋 太津夫 氏(神戸大学大学教育推進機構教授)
    【講演】「英国における質保証の動向」(PDF形式)
  4. 深堀 聰子 氏(国立教育政策研究所高等教育研究部総括研究官)
    【講演】「学習成果にもとづく大学教育の質保証-チューニングとAHELO」(PDF形式)
  5. 瀧澤 博三 氏 (私学高等教育研究所主幹)
    【コメント】「欧米の質保証の取り組み-第56回公開公開研究会の議論から」
    (HTML形式)

*** 「関連資料」部分等は割愛しました。 ***