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研究成果等の刊行

No.32(2008.12)

「大学への研究費助成-現状と課題-」

講演者:小野 元之、塚原 修一

はじめに

私学高等教育研究所主幹 瀧澤 博三

 大学の研究を支える公的な資源としては、まず大学運営の基盤となる財源として、国立大学の運営交付金があり、私立大学への経常費助成金がありますが、個々の研究者の内発的な動機に基づく研究への支援としては科学研究費補助金があり、これが、大学の使命であるベーシック・サイエンスを支える競争的資金としては最も大きな存在と言えるでしょう。それだけに、その補助の仕組みや審査のあり方等については様々な意見も出されています。大学の研究費に対する支援としては、このほか、COE予算等の競争的経費が増えており、更に国の政策に直結した各省の研究開発費や民間資金の導入もあって、大学の研究に対するファンディングはかなり多様化しつつあると言えるでしょう。
 一方で、大学への公費支出のあり方については、政府関係の諸会議や産業界等からは、財政の健全化や効率化の観点から、厳しい提言があり、資源配分に過度に競争原理や成果主義を取り入れようとする動きも見られます。
 第33回の公開研究会では、講師として日本学術振興会の小野理事長をお招きして、科研費をはじめ、研究へのファンディングの現状と問題点、更に今後の方向性などについてご講演をお願いしました。またこれに対し、国立教育政策研究所の塚原修一先生にコメントをして頂きました。昨今の激動する大学改革の流れの中にあって、様々な課題を投げかけられている研究費のあり方について、考え理解を深めるうえにおいて参考として頂ければと思います。

  1. 小野 元之
    【講演】「大学研究費の現状と課題」(PDF形式)
  2. 塚原 修一
    【講演】「大学研究費に関するコメント」(PDF形式)
  3. 塚原 修一
    【コメント】「大学への研究費助成-現状と課題-第33回公開研究会の議論から」(PDF形式)

*** 「関連資料」部分等は割愛しました。 ***