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平成21年3月 第2353号(3月25日)

課題は会員、指導者確保 「広域スポーツセンターに関する実態調査結果」

 文部科学省はこのほど、全国の広域スポーツセンターの設置・運営状況を把握し、今後の広域スポーツセンターの育成推進のための資料とする「広域スポーツセンターに関する実態調査結果」をまとめた。
 総合型地域スポーツクラブは、地域でスポーツに親しむことのできる新しいタイプのスポーツクラブ。子どもから高齢者まで(多世代)、様々なスポーツを愛好する人々が(多種目)、初心者からトップレベルまで、それぞれの志向・レベルに合わせて参加できる(多志向)。
 地域住民により自主的・主体的に運営される。総合型クラブは、平成二十年七月一日現在、創設準備中を含めて二七六八クラブが一〇四六の市区町村で育成されている。
 調査結果の概要は次の通り。
 クラブを設立したきっかけは、「自治体からのすすめ」が五九・〇%と最も多く、続いて「母体となる活動から自主的(自然)に」が二四・〇%となっている。
 クラブの会員規模は、「一〇一〜三〇〇人」が四六・三%、「三〇一〜一〇〇〇人」が二五・〇%、「一〇〇〇人以下」が二一・三%となっており、全体平均は五二六人となっている。
 その内訳をみると、小学生が一九・一%と最も多く、続いて「六〇歳代」が一二・五%、「五〇歳代」が一二・四%、「四〇歳代」が一二・〇%となっている。
 クラブの会費徴収は、「徴収している」が九三・〇%で、徴収しているクラブの会費平均額は三四九円/月となっている。
 クラブの事故対策は、「全員保険に加入」が六三・二%と最も多く、続いて「会員以外の参加者全員保険に加入」が三三・五%、「全員へ保険を紹介」が二七・四%、「クラブの緊急連絡網を作成」が一八・七%、「クラブとして賠償責任保険に加入」が一七・九%などとなっている
 クラブの活動種目は、「一〇種目以上」が三七・四%と最も多く、続いて「六〜九種目」が三三・二%、「三〜五種目」が二四・二%となっており、七〇・六%のクラブが六種目以上の活動を行っている。
 クラブの年間予算は、「一〇〇万円以下」が二七・五%と最も多く、続いて「一〇一万〜二〇〇万」が二六・四%、「二〇一〜三〇〇万円」が一三・六%となっており、全体の六七・五%が三〇〇万円以下となっている。全体平均は四七九万円だった。
 現在の課題は、「会員の確保(増大)」が六六・八%、「指導者の確保(増大)」が五二・九%、「財源の確保」が五一・六%、「会員の世代の拡大」が四一・〇%などとなっている。

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