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平成22年2月 第2390号(2月10日)

干支の弁
  パワフルな一年に

東京家政学院短大・大学学長 天野正子

 2010年。新しい年は「年女」の私だけでなく、東京家政学院大学にとっても記念すべき、新しい出発の年になります。短大、人文学部、家政学部を統合・再編して、「現代生活学部」の一学部/五学科体制に生まれ変わるからです。
 ふりかえってみますと、本学は1923年、小さな家政研究所としてささやかな発足をしました。創立者は大江スミです。イギリスで科学としての家政学を学んで帰国した大江は、折からの関東大震災で人びとの生活が根こそぎにされたのを目のあたりにし、危機の時代だからこそ、新しい生活を創りだすことのできる女性を育てようと考えたのです。
 建学のスピリットとは、社会の動きをとらえる広い知識(Knowledge)、課題を発見し解決していく技術(Art)、知識と技術を正しく使う人間性(Virtue)を兼ね備えた女性を育てること。本学ではこれをKVAスピリットと呼び、大切に引き継いできました。
 一昨年来の金融危機に始まり、環境や食の安全の危機など、人々の生活を脅かす危機にあふれた今こそ、改めてKVAスピリットに立ち戻り、現代的な生活課題に的確に対応できる高度な専門家を育てること―それが本学に課されたミッションではないかと考えます。
 教育で重要なのは、入学時の「学力偏差値」より「卒業成長値」というのが私の持論です。入学してきた学生たち一人ひとりをゆさぶり、隠れた可能性を引き出し、四年間にどれだけの価値を付加して卒業させることができるか。本学が「伝える」形の座学より、実験/実習やフィールド中心の、学生が主役の体験型プログラムを充実させているのも、「引き出す」ことに力を入れているからです。
 今年は、発祥の地である千代田三番町キャンパスをリニューアルします。学生たちと学ぶことの喜びや希望を語れる教師として、「寅年」に恥じない(?)パワフルな一年にしたいと思います。

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