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平成21年12月 第2384号(12月16日)

東京都市大
  新学部開設でシンポ
  商品開発ですでに成果も

 東京都市大学(中村英夫学長)は、去る11月17日、東京都内のホテルにおいて、都市生活学部開設シンポジウムを開催した。
 同大学は、本年より武蔵工業大学から校名変更し、「都市を研究する大学」である東京都市大学として生まれ変わった。このたびのシンポジウムは、同時に開設された都市生活学部の開設記念として開かれた。
 テーマは「都市づくり、街育ての新潮流」。隈 研吾氏(東京大学)、北山孝雄氏(都市プロデューサー)、合場直人氏(三菱地所(株))、谷口正和氏(同大学)、小林重敬氏(同大学)がパネリストとして登壇。コーディネーターを平本一雄同学部長が務めた。
 各パネラーからは、都市づくりにおける知見に基づき、さまざまな意見が出された。特に、「専門家が集まり時間的にも空間的にも、融合、統合、横断することで面白いものが生まれる。従来の縦割りの境界を超えた街づくりが重要だ」という一致した見解も出された。
 また、そのような街づくりを担う人材像として、「多様な専門家をまとめる」、「プロデュースが出来る」などのキーワードが出された。
 同学部ではすでにユニークな教育が行われ、また、その成果も出始めている。
 同学部の小松史郎教授らは、有志の女子学生を集め、山形の(社)酒田観光物産協会と共同で、若い女性をターゲットとした庄内柿を用いた商品開発を行っている。生産者が試作品をつくり、女子高生・女子大生が評価する。11月25日には、都内で試作品試食会が行われ、全17品を試食した学生からは「美味しい」「砂糖が甘すぎる」などの声が上がった。1月末には東京の山形県アンテナショップでPRを予定。小松教授は、「商品開発の厳しさを座学だけではなく体験として学んで欲しい」と述べる。

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