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平成21年11月 第2382号(11月25日)

学生が環境教育実施
  学術・文化・産業ネットワーク多摩

 11月7日、12大学約75人の大学生が中心となり、第六回体験型環境教育プロジェクト「それいけ!たまレンジャー!!」を、東京・八王子市の高尾の森わくわくビレッジにおいて開催した。多摩地域に住む小学校三、四年生が対象。当日は41人が参加した。
 同プロジェクトは、東京都の西部、多摩地域の大学や行政機関などで構成する寢w術・文化・産業ネットワーク多摩が主催。今年で六年目を迎えた。小学生に対し、地域への親しみや愛着を感じるきっかけを提供している。テーマは「食育と地産地消」。多摩の食材について学び、またその食材を使って調理体験などの体験型の学びの場を設けることで、多摩地域に愛着を持ってもらい、将来、地域の問題の解決ができる人材育成を目指している。
 企画立案や当日の運営をはじめ、小学生の募集から取材の依頼まで、全て大学生が中心。何度も企画を練り直し、思うように行かず悩みながら、全員が力を合わせて一つの事に向かって真剣に取り組むことで多くの貴重な経験を得た。
 当日は、小学生5、6人、大学生スタッフ3、4人に分かれ計10班で取り組んだ。多摩で採れる野菜にはどんなものがあるか○×クイズをしたり、多摩地域でとれた蜂蜜や、「柳久保小麦」という小麦粉を使用し、「ハニービスケット」の調理を行い、小学生に多摩地域の食材について五感を通じて学んでもらった。小学生からは笑みや「楽しかった」との感想。スタッフはプロジェクトを無事に成功させた喜びと大きな達成感を得た。
 中央大学二年の竹中智広さんの話。「小学生に学びを実践してもらうために意識した事は、私たちは教育者であるということ。小学生にしっかりと学んでもらうためには、大学生はただの優しいお兄さん・お姉さんであってはならない。また、ただ知識を押し付けるのではなく、しっかりと学べる環境を整えられるよう、小学生同士で物事の本質を考えさせるようにあえて何も言わずに監督者となり、困っているときの道しるべとなるように心掛けた。そのお陰もあって、小学生は楽しそうな笑顔を見せてくれていたのと同時に、真剣に取り組み学ぼうという姿勢で臨んでくれていたように思う」

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