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平成21年11月 第2379号(11月4日)

法政大がFDシンポ
  Facultyの活性化としてのFD
  寺ア氏が基調講演

 法政大学は10月10日、東京・市ヶ谷の同大学において、第7回FDシンポジウム「Facultyの活性化としてのFDを問う」を開催した。
 FDの第一人者とともに、FDの歴史や内外の事情を把握し、これからのFDの形を考えていくもの。
 最初に、学校法人立教学院の寺ア昌男本部調査役が、「FD・SDを「わがこと」とするために―大学政策の転換とサバイバルのもとで考える」と題して講演した。様々なFDの定義を紹介しながら、「すでに行なっているFDの“発見”が大切」と述べ、SDについては、寺崎氏の持論「大学リテラシー」を紹介し、「職員には「大学とは何か」という本質的な考察が求められている」と力説した。
 続いてのパネルディスカッションでは、シンポジストに寺崎氏、池田勝彦関西大学教育開発支援センター長(授業支援スチューデントアシスタント制度等を発表)、土持ゲーリー法一弘前大学二十一世紀教育センター教授(海外のエデュケーショナル・ディベロップメント等を発表)、井上史子立命館大学教育開発推進機構講師(新任教員対象実践的FDプログラムを発表)、川上忠重法政大学FD推進センター長(同大学のFD活動を発表)が務めた。
 各氏の発表後、ディスカッションとなり、学生をFDに参加させる事例等が紹介された。土持教授は、「学生アンケートを学期途中に行い、形成的評価をFDに生かすべき」と述べると、井上講師は、学生同士が共に支え合うピア・エデュケーションを紹介した。また、「大学らしさとは、建学の理念から生まれる」「シラバスを書かせる前に、大学の理念を打ち出すべき」等と、大学の方針とFDとの関係を示唆する発言も出された。
 終了後は場所を移しての情報交換会となり、日ごろFDに取り組む関係者が熱心に交流をしていた。

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