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平成21年9月 第2374号(9月23日)

業務課題や成果を共有
  大学行政管理学会の研究集会

 大学行政管理学会(会長=大島英穂立命館大学教学部事務部長)は、去る9月5日と6日の両日、立命館大学衣笠キャンパスにおいて、第13回定期総会・研究集会を開催した。二日間にわたり、ワークショップ、30を超える研究発表会等を通して、日常業務の課題や成果について情報共有を行い、議論を交わした。

 開会にあたり、横田利久前会長は挨拶の中で「大学職員のSDがクローズアップされている中で、SDを実質化していくための具体的な方法論を提示できるよう、議論を深めていきたい」と述べた。
 一日目には、定期総会の後、孫福賞の表彰式が行われ、福島一政日本福祉大学学事顧問が栄誉に輝いた。その後、同学会と交流のあるKAUA(韓国大学行政管理者協議会)の代表が挨拶を述べた。続いて、SDプログラム検討委員会の中間報告、地区・研究グループ活動報告の後、A学生支援のあり方、B大学のガバナンスについて、C危機管理について等、二一のワークショップが行われ、参加者自身が問題提起や事例紹介を行い、その解決策や実践方法を探った。若手育成プログラムのワークショップでは、横田前会長が自身の活動などについて述べた後、30歳代までの研究会初参加者ら20名が、今後のキャリアパスなどについて語った。
 二日目は、西浦 明恆蜉wコンソーシアム京都事務局長が、同コンソーシアムの一五年の軌跡と今後の方向性についての基調講演を行った。同コンソーシアムを支えてきたモノとして、A人材、B財政基盤、C活動拠点を挙げ、多岐にわたる事業を紹介した。大学の規模、地域、特性に差があるため、連携は、ゆるやかなものであったが、だからこそ、一五年間、継続が可能であったと述べた。最後に、「大学の個性化は各大学で取り組むものであるが、共生・協力体制、共用・共有化を主体的に行っていくことが、個性化にもつながる」と結んだ。
 その後、30を超える研究発表が行われた。広島経済大学の山本俊介氏は、「運用管理体制から見直す大学ウェブサイト」をテーマに、発表を行った。同大は、2008年のGomez大学サイトランキングで、ウェブサイトの使いやすさや情報公開度が評価され、総合二位を獲得している。トップへの意識改革の訴えかけやウェブスキルアップ講習会の開催、ウェブサイト運営ミーティングの定期開催など、同大の公式ウェブサイトの改革について詳細に説明した。最後に、同氏は、ウェブサイトに対する意識を高レベルで維持するには、継続的な働きかけが必要であると述べた。

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