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平成21年7月 第2368号(7月22日)

大学の地域連携なども対象に
  地域活性学会の第1回研究大会

 地域活性学会(清成忠男法政大学学事顧問・元総長)は、去る7月11日と12日の両日、法政大学キャンパス内において、第1回研究大会を開催した。
 同研究会は、行政だけでなく企業や大学においても経営創造力が求められており、民学産公の協力による問題解決も重要性を増している中でネットワークを形成する目的で設立された。
 一日目には、「実践系研究」、「地域再生・活性化全体論」、「産業・企業」、「地域ブランド(マーケティング)」、「計画・政策」、「社会システム」のカテゴリに分かれ、一般研究発表が行われた。
 実践系研究の発表では、大学地域連携について、@「産学連携による地域活性化のための人材育成の試み」藤森聡美氏(信州大学大学院)、A「新しい学問体系を組み込んだ新しい大学つくりと地域活性プログラム」石井幹太氏(静岡福祉大学)、B「産・官・学の連携で若者に魅力溢れる地域づくりを」住吉廣行氏(松本大学)が発表を行った。
 住吉氏は、地域の活性化に果たす大学の役割という視点で、松本大学等の地域連携による教育活動を調査分析し発表した。同氏は、「今後ますます地方の大学の経営状況は厳しくなると推測され、それは地域の活力の低下につながりかねない。地域活性化を図ることを視野に入れた大学活性化を展開していきたい」と述べた。
 また、「地域活性化の盲点」と題して野田一夫多摩大学名誉教授による特別講演が行われた。
 優れたリーダーの資質として、理念、情熱・人柄が大切であると述べた。また、「経済の活性化が地域の活性化ではない。何のために活性化するか。そこに住む人たちが、安心し、満足して毎日を暮らせることではないか」と、今後の地域活性化の方向性を示唆した。

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