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平成20年12月 第2341号(12月3日)

質保証・大学間連携など期待 文科省 義本大学振興課長が講演

 日本私立大学協会の中部支部(支部長=小出忠孝愛知学院大学学院長・学長)は、去る十一月二十五日、名古屋ガーデンパレスにおいて、平成二十年度中部支部総会を開催した。同支部所属の六八大学から五九大学八八名の代表らが出席。文部科学省高等教育局大学振興課の義本博司課長が「私立大学をめぐる文教政策について」と題して講演を行った。

 はじめに、去る八月三十一日に逝去された岩山幸雄朝日大学学長を偲び黙祷が行われた。
 開会に先立ち、小出支部長は歓迎の挨拶とともに、「私大のAO・推薦入試は最近五〇%に増加。地方の国立大学も学生集めに躍起になりはじめている。このような逆風の中で、地方の中小の私大は、特色を生かして対応していかなくてはいけない」と述べた。
 その後、新規加盟大学の佐久大学(樫山幹男理事長、宮田道夫学長)の紹介、また理事長および学長に就任した愛知産業大学の小倉紀彦理事長、朝日大学の大友克之学長、金沢医科大学の山下公一理事長らの紹介が行われた。
 本部事務報告では、「私立大学を取り巻く諸問題について」と題して、同協会の小出秀文事務局長が、報告を行った。
 続いて、講演に移り、「私立大学をめぐる文教政策について」と題して、文科省高等教育局大学振興課の義本課長が登壇。大学の規模をめぐる問題や質保証をめぐる国内外の状況について解説した上で、中教審の提言などを紹介しながら、大学教育の質保証などについて述べた。
 人口減少期や大学全入時代などに伴い、大学の量的また質的な改革に向けた戦略的取組が求められている。同氏は、大学間連携の取組や教育課程の協働実施イメージを紹介。大学間連携に期待される成果としては、特色ある教育研究の推進や教育水準の高度化、大学間相互の自主的な質保証が大学において図られること、また学生間の交流・移動が推進、地域活性化に資することも期待されると述べた。
 また、中教審の審議まとめにあるAO入試・推薦入試の改善について残される課題として、学力を客観的に把握し、高・大で活用する新たな仕組みの検討が必要であると述べた。
 終了後には、懇親会が催され、和気藹々とした雰囲気の中、終了した。

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