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平成20年6月 第2320号 (6月18日)

子どもの利用実態把握 ネット上のいじめ 有識者会議が再び提案

 「ネット上のいじめ」問題の解決に向けて文部科学省の「子どもを守り育てる体制づくりのための有識者会議」(主宰・池坊文部科学副大臣)はこのほど、第二次取りまとめを行った。
 有識者会議は「ネット上のいじめ」の実態や、携帯電話やインターネットの活用の実態などについて審議・研究をしてきた。昨年十二月、保護者などに対し、ネット上のいじめ問題に対する四つの呼びかけを行った。さらに、議論を重ね、今回の第二次取りまとめとなった。
 ネット上のいじめの具体例を紹介する一方で、四つの呼びかけを踏襲した四つの提案を行った。
 一、ケータイ・ネットに正しい知識をもち、利用の実態に目を向けよう
 携帯電話やインターネットが有しているメディア特性を保護者・教師がしっかり学び、理解を深める。保護者として、子どもたちの携帯電話・インターネットの利用実態を把握していく必要がある。
 二、「情報モラル」についてしっかりと教え、ルールを確実に守らせよう
 学校・家庭・地域を含む社会全体で、「情報モラル教育」をしっかり行っていく。家庭においては、ネット上のトラブルについて子どもと話し合う。必要がない場合は、携帯電話を持たせないようにする。
 利用する場合もフィルタリングを必ず設定する。学校では、携帯電話やインターネットを利用する際のルールを策定して、それを徹底させる。
 三、普段からチェックをしっかり行い、発見したら迅速、適切な対応を
 定期的にネット上の掲示板を閲覧するなどして、未然防止や問題兆候の把握に努める。
 「ネット上のいじめ」を発見した場合には、被害児童生徒へのケアとともに、サイト管理者やプロバイダ等へ書き込みの削除要請などの面で迅速かつ適切な対応を図る。
 四、「いじめられた子ども」を守り通そう
 家庭とも連携して、いじめを受けた子どもへのきめ細かなケアを学校全体で行い、最後までしっかり守り通す。誹謗・中傷の書き込みを行った子ども等への指導も適切に行う。

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