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平成19年2月 第2262号(2月14日)

学校法人の運営等で協議会 19年度予算案に基づく施策等解説
  私大等に基本事項の周知図る

 文部科学省は、去る一月三十日、東京・港区のメルパルクホールにおいて、「学校法人の運営等に関する協議会」を開催した。同協議会は、学校法人及び私立大学等の円滑な運営に資するため、これらに関する施策の概要及び事務の適正な処理等に係る基本的な事項について周知を図ることを目的に毎年開かれているもの。当日は、磯田文雄私学部長の全体的な説明をはじめとして、一五の関係所管の担当課長等からそれぞれの施策等についての解説が行われた。また、午前の部の最後には、郷原信郎桐蔭横浜大学コンプライアンス研究センター長による「今大学に求められる新たなコンプライアンス」と題する講演も行われた。

 はじめに、磯田私学部長は、「少子化、規制緩和等で私学の経営環境は厳しさを増しており、経営基盤の強化が重要となっている。限られた財源の中で私学助成も特別補助の大幅な見直し等をする中で、大学の特色に応じた改組・メニュー化などを図り、大学改革への取組の支援を充実していきたい」などと述べた上で、「課題は山積しているが建学の精神の下、学生の視点に立った教育・研究等メリハリのある改革をお願いしたい」と挨拶した。
 所管事項の説明に移り、次の一五の関係各課等から詳しい解説が行われた。
 私学行政課(杉野 剛課長)=教育再生会議の動向、私立学校関係税制、構造改革特区、被用者年金一元化等の諸問題の資料等を示した上で、改正教育基本法に「大学」「私立学校」のことが規定されたにもかかわらず経常費補助金が一%減となったことに触れ、科研費をはじめ、それに代わる様々な大学関係の予算が着実に増えているので、各大学の経営戦略を綿密に考えてほしいと語った。また、株式会社立大学については、教育面については非常に熱心だが、研究面に問題がありそうだ、などいくつかのポイントを解説した。
 私学助成課(吉田 潔課長補佐)=対前年度三二億円減の経常費補助金について、「特別補助」及び「私立大学教育研究高度化推進特別補助」を改組・メニュー化し、従来の補助項目にしばられずに各大学等の特色を活かせる支援としたこと、また、平成十八年で期限切れとなった私立学校施設高度化推進事業費補助(利子助成)については、今後も制度を維持することになったことなど、私学助成関係を解説した。
 私学部参事官(安藤慶明参事官)=私立大学、短期大学の入学定員充足状況(大学四〇.四%、短期大学五一.七%)のほか、帰属収入で消費支出を賄えない学校法人(二九.〇%〈十七年度〉)のほか、校地の処分、経営困難法人への対応方針等について解説した。
 大学振興課(中岡 司課長)=国公私立大学を通じた大学教育改革の支援の充実(特に、現代GPのほか、新規事業の@社会人の学び直しニーズ対応教育推進プログラム、A新たな社会的ニーズに対応した学生支援プログラムなど)や学校教育法の一部改正法律等の施行(准教授、助教の設置など)などについて解説した。
 高等教育企画課(小松親次郎課長)=中央教育審議会大学分科会の各部会の今後の審議予定を解説した(制度部会:教育の質保証、大学教育部会:学部教育(学士課程教育)、大学院部会:大学院教育)。
 生涯学習政策局生涯学習推進課(橋道和課長)=専修学校支援事業のほか放送大学との単位互換などを解説した。
 専門教育課(永山裕二課長)=産学連携教育の推進(インターンシップ等)のほか教職大学院制度について解説した。
 学生支援課(村田善則課長)=奨学金事業のほか留学生交流関係予算・留学生受入れの概況などを解説した。
 医学教育課(三浦公嗣課長)=がんプロフェッショナル養成プラン等を解説。
 国立大学法人支援課(藤原 誠課長)=国立大学法人への運営費交付金等を解説した。
 初等中等教育局教育課程課(合田哲雄企画室長)=高等学校等の未履修問題等を解説した。
 初等中等教育局教科書課(山下和茂課長)=教科書採択の公正確保を解説。
 初等中等教育局学力調査室(高口 努室長)=小学六年生、中学三年生に対する国語、算数・数学の全国学力・学習状況調査を解説。
 科学技術・学術政策局政策課(戸渡速志課長)=研究機関の公的研究費の管理・監査のガイドライン案、科学研究費補助金等を解説した。
 大臣官房教育改革推進室(牛尾則文教育改革官)=改正教育基本法を解説。
 なお、郷原氏の講演はコンプライアンス(法令遵守)の「遵守」という態度や行動には問題があり、より広い意味での社会的要請への適応としてのコンプライアンスでなければならないなど示唆に富んだ内容であった。

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