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平成21年8月 第2369号(8月5日)

入学志願動向調査
  私大の入学定員充足率
  106.49%(対前年度0.12ポイント減)
  地方で回復傾向 定員割れ46.5%に改善

 日本私立学校振興・共済事業団(鳥居泰彦理事長)は、このほど、「平成21年度私立大学・短期大学等入学志願動向」の調査結果を発表した。
 同調査は、通信教育部のみ設置する学校、株式会社が設置する学校、募集停止の学校を除いた大学570校、短期大学356校、大学院440校のデータを集計したものである。そのうち、大学についての概況は次のとおり。
 ▽入学定員=44万9869人(1524人)〈以下、カッコ内は対前年度の増減で△印は減〉
 ▽志願者=307万1673人(8626人)
 ▽受験者=295万2482人(10940人)
 ▽合格者=103万9063人(▲17914人)
 ▽入学者=47万9083人(1083人)
 ▽志願倍率=6.83倍(同率)
 ▽合格率=35.19%(▲0.74)
 ▽歩留率=46.11%(0.89)
 ▽入学定員充足率=106.49(▲0.12)
 入学定員充足率が106.49%となっているが、100%未満の学校数は570校中265校で全体の46.5%となり、前年度の47.1%から0.6と下降している。内訳では50%以上100%未満の学校数は前年度と比較すると3校減少して234校(41.1%)となり、50%未満の学校数は2校増加し31校(5.4%)。
 学校別の入学定員充足率では、前年度入学定員を充足していた大学では、21年度に上昇した大学が65校、下降した大学が87校となった。一方、前年度入学定員が未充足の大学では、上昇した大学が98校、下降した大学が65校となった。また、前年度に入学定員を充足していたが、21年度に未充足となった大学は19校あった。一方、入学定員が未充足であったが充足した大学は23校あった。
 次に、大学の規模別動向をみると、17年度と比較すると入学定員が3000人以上の大学で志願倍率が上昇していることと、1500人以上3000人未満で志願倍率と入学定員充足率が上昇していることを除いて、どの規模の大学においても志願倍率、入学定員充足率は下降している。
 地域別の動向をみると、志願倍率が最も高いのは京都で、以下、東京、大阪となっている。入学定員充足率が最も高いのは東京で、以下、埼玉、宮城となっている。前年度と比較して志願倍率と入学定員充足率がともに上昇したのは、北海道、関東(埼玉、千葉、東京、神奈川を除く)、東海(愛知を除く)などであり志願倍率が上昇したのは千葉、福岡で、入学定員充足率が上昇したのは東北(宮城を除く)、埼玉、神奈川、甲信越、北陸などである。17年度と比較して、志願倍率が上昇しているのは東京、大阪、兵庫、福岡であり、入学定員充足率が上昇したのは近畿(京都、大阪、兵庫を除く)である。
 学部系統別の動向をみると、志願倍率が最も高いのは医学で、以下、農学系、理・工学系となっている。入学定員充足率が最も高いのは体育学で、以下、農学系、人文科学系となっている。17年度と比較して志願倍率が上昇したのは理・工学系、人文科学系、社会科学系などで、入学定員充足率が上昇したのは、医学、農学系、体育学。

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