Home日本私立大学協会私学高等教育研究所教育学術新聞加盟大学専用サイト
教育学術オンライン

平成21年7月 第2365号(7月1日)

文科省
  21年度科研費を配分(速報値)
  新規応募件数1.8%減で採択率23.1%
  (新規採択+継続分)1406億円〔直接経費〕を交付

 文部科学省は、このほど「平成21年度科学研究費補助金」(以下、科研費)の配分について、機関別件数及び配分額等を公表した。科研費は、人文・社会科学から自然科学まで全分野にわたり、基礎から応用までのあらゆる独創的・先駆的な「学術研究」を対象とする「競争的資金」である。平成21年度は1970億円(対前年度38億円〈2.0%〉増)の予算を計上しており、新規採択分と継続分を合わせて応募研究課題12万1000件の中から5万1000件が採択された。なお、審査中の研究種目を除き、4月1日時点の配分状況である。

4月1日時点の状況

 平成21年度の科研費については、審査を経た「特別推進研究」、「特定領域研究」、「基盤研究(A・B・C)」、「挑戦的萌芽研究」(前年度までの「萌芽研究」)、「若手研究(A・B)」、「奨励研究」などで、「特別推進研究」、「新学術領域研究」、「基盤研究S」、「若手研究S」、及び「若手研究(スタートアップ)」等の新規課題を除き、4月1日までに取りまとめられた速報値である。
 今回交付内定を行った研究課題については、交付申請書の提出を受け、交付決定となる。現在審査中の課題を含めた科研費全体の配分状況については、秋頃に公表される予定である。
 平成21年度科学研究費補助金 配分状況一覧(新規採択+継続分)

新規採択分

 応募数9万1503件から2万1176件が採択され(採択率23.1%)、その配分総額は527億2612万円(間接経費として外数で141億1947万円)となっている。

新規分+継続分

 応募数12万1474件から5万1094件が採択され(採択率42.1%)、その配分類は1406億1798万円(間接経費として外数で335億7680万円)となっている。

配分機関

 配分を受けるのは、1158機関で、私立大522校、国立大86校、公立大75校のほか、短期大159校、工業高専60校、研究機関等239機関、企業等17社となっている。

分野別配分状況

 採択件数でみると、「特別推進研究」、「特定領域研究」、「新学術領域研究」、「基盤研究」、「挑戦的萌芽研究」、「若手研究」及び「学術創成研究費」について分類すると、成人病・感染症・その他疾患関係の868四件(17.4%)が最も多く、次に社会科学系の6383件(12.8%)、物質・材料科学系の4249件(8.5%)などの順となっている。
 〈グラフ参照〉

 次に、配分額でみると、「特別推進研究」、「特定領域研究」、「新学術領域研究」、「基盤研究」、「挑戦的萌芽研究」、「若手研究」及び「学術創成研究費」の研究課題(新規採択+継続分)の当初配分額(直接経費)の1390億円について分類すると、生物科学系の226億円(16.3%)が最も多く、次に成人病・感染症・その他疾患関係の186億円(13.4%)、物資・材料科学系の175億円(12.6%)などの順となっている。

Page Top