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平成21年5月 第2360号(5月27日)

岐阜の”高山祭”など13件
  文化庁が提案
  ユネスコ無形文化遺産

 文化庁はこのほど、岐阜県の高山祭の屋台行事や秋田・男鹿のナマハゲなど13件を、ユネスコの無形文化遺産に提案することを決めた。
 同遺産は、伝統芸能や祭礼、工芸技術、口承文学など人類共通の遺産として保護すべき無形の文化を顕彰する新しい制度。「世界遺産」で知られる建造物などの有形文化遺産とは異なり、専門家らによる現地調査などはない。基本的に各国の提案が通る見込み。
 文化庁は、重要無形文化財や重要無形民俗文化財、選定保存技術に指定・選定されている約300件(人間国宝など個人は除く)から、分野や地域のバランスを考慮して、指定・選定時期の早いものから登録を進めてきた。
 このうち、高山祭の屋台行事は、岐阜県高山市内にまつられる日枝神社の山王祭(4月)と八幡神社の八幡祭(10月)の総称。からくり人形をのせた華麗な屋台では、人形の上演や囃子の演奏が行われる地域の屋台行事。
 男鹿のナマハゲは、秋田県の男鹿半島一帯に伝わる伝統行事。大晦日の夜、鬼の面などをつけ、ナマハゲと呼ばれる神に扮した若者らが恐ろしい大声をあげて、怠け者や子どもを戒めるもの。新年に神々が訪れて年が改まるという民間信仰を伝えている。
 来年9月のユネスコの政府間委員会で正式に決まる。
 分野別の提案候補は次の通り。
 【重要無形文化財】▽組踊(沖縄県)、▽結城紬(つむぎ)(茨城県、栃木県)、▽本美濃紙(岐阜県)
 【重要無形民俗文化財】▽秩父祭の屋台行事と神楽(埼玉県)、▽高山祭の屋台行事(岐阜県)、▽男鹿のナマハゲ(秋田県)、▽壬生の花田植(広島県)、▽佐陀神能(島根県)、▽那智の田楽(和歌山県)、▽綾子踊(香川県)、▽諸鈍芝居(しょどんしばや)(鹿児島県)、▽多良間の豊年祭(沖縄県)

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