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平成20年9月 第2332号(9月24日)

"知"の見本市「イノベーションジャパン」

 三二九の大学最先端研究成果を一挙展示―国内最大規模の産学マッチングイベント「イノベーション・ジャパン」が去る九月十六から十八日まで、東京国際フォーラムで開催された。
 全国の国公私立大学やTLO・大学知財本部から、環境、新・省エネルギー、アグリ・バイオ、医療・健康、ナノテク・材料、ものづくり、IT等をテーマにパネルによる研究紹介ブースが並んだ。会場は企業や大学関係者で賑わった。
 五周年の特別企画として、産学連携により生まれた電気自動車「Eliica」プロジェクト(写真下)の開発リーダー、慶應義塾大学の清水 浩教授による講演会なども行われた。
 科学技術は国立大学が先行しがちだが、多くの私立大学も注目すべき技術をそろえ、研究成果を熱心に解説した。近畿大のバイオコークスや東北工大、東京工芸大、大阪産業大の自然エネルギーの利用技術をはじめ、麻布大、日本獣医生命科学大、中部大のアグリ・バイオ技術、東京電機大、日本医大、東京工科大、九州産業大、高知工科大の医療・健康技術、日本工大、千葉工大、神奈川大のナノテク・材料技術、武蔵工大、金沢工大、神奈川工大、名城大のIT技術など幅広い分野での活躍が目立った。
 「日本版バイ・ドール法」と言われる産業活力再生特別措置法が施行されておよそ一〇年。「大学の垣根は低くなった」と主催者である科学技術振興機構北澤宏一理事長は言うが、法律の目的である産業活力の再生に寄与しているのかどうか。次の一〇年でその成果が問われるのではないか。

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