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平成20年6月 第2320号 (6月18日)

地域共創・未来共創の大学へ
  沖縄大学創立50周年式典・祝賀会

 去る六月十日、沖縄大学の創立五〇周年記念式典・祝賀会が盛大に開催された。
 式典では、桜井国俊学長の式辞、渡海紀三朗文部科学大臣(代読)の祝電披露、仲井真弘多沖縄県知事、国内外の提携校二一校を代表して飯野正子津田塾大学学長などが祝辞を述べた。また、卒業生の中琉文化経済協会理事長の蔡雪泥氏からのグランドピアノの寄贈、第一期生で現評議員会議長の棚原勇吉氏、創立五〇周年記念事業の新館ビル建設・キャンパス整備事業への寄付者への感謝状贈呈が行われた。
 祝賀会では、新崎盛暉理事長が大学再建の経過を紹介し、那覇市長、同窓会長、後援会長の祝辞に続き、「沖大は私が変える!」実行委員会の学生たちによる平和学習・壕ガイドの地域活動の披露、世界チャンピオンを生んだ空手クラブの演武、琉球音楽や舞踊、吹奏楽団の演奏などで大いに盛りあがった。
 沖縄大学は、一九五八年米軍統治下の沖縄で、戦前戦後を通じてはじめて設立された四年制の私立大学。この間、学園民主化闘争、沖縄返還に伴う大学存続闘争など、学園経営は困難を極めたが、七八年秋、新生沖縄大学は「地域に根ざし、地域に学び、地域と共に生きる、開かれた大学」の理念を確立し、土曜教養講座、移動市民大学、沖縄セミナー、泡盛講座など時代を先取りした取り組みを展開。近年は「競争力から共創力へ」というパラダイムシフトの下、エコキャンパスクラブ、ノートテイククラブなどの学生の自主的な活動を活性化させた。こうした実績を背景に、〇七年度には文部科学省の大学教育改革支援プログラムに四件が採択された。
 式典では、桜井学長が「地域共創・未来共創の大学へ」という、従来の理念をさらに発展させた「新沖縄大学宣言」を読み上げ、グローカル時代の二十一世紀型の地球市民の共育をめざす決意を表明した。

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