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平成20年5月 第2317号 (5月28日)

留学生・環境・耐震化対策など提言 教育再生懇が第1次報告

 教育再生懇談会は、去る五月二十六日開催の会合において、これまでの審議のまとめ(第一次報告)を発表した。その主なポイントは次のとおりである。
 一、子供を有害情報から守る
 ▽必要のない限り小中学生が携帯電話を持たないよう、関係者が協力する。
 ▽小中学生が持つ場合には、通話機能等に限定したものが利用されることを推進する。
 ▽小中学生の携帯電話のフィルタリングの在り方について、更に検討する。
 二、若い保護者の子育てを支える
 ▽幼児教育無償化の早期実現など、子育て世代への支援を充実する。
 ▽認定こども園二〇〇〇園の早期達成を目指す。
 三、「留学生三〇万人計画」に国家戦略として取り組む
 ▽国家戦略としての同計画の策定と実施…@同計画のグランドデザインを策定する。A質の高い留学生受入れの先進的な重点大学を三〇形成し、重点的支援を行う。B留学生の就職支援の充実―卒業者の五割の国内就職を目標とする―。
 ▽世界各国から優秀な留学生を惹き付ける…@海外での情報提供・支援体制の整備(日本版ブリティッシュ・カウンシル)。A留学生受入れ環境の整備。B国際協力への戦略的対応。
 四、英語教育を抜本的に見直す
 ▽小・中・高・大の各段階の到達目標を立て、国語教育等と矛盾しない形で、全ての段階で英語教育を強化する…@英語教科書の質、語い数、テキスト分量の抜本的向上。A小学校三年生以上で英語教育を行うモデル校を大規模に(五〇〇〇校)設ける。B英語教員の英語力の飛躍的向上、外国人や社会人を活用した英語指導の人材確保を図る。
 ▽高校生、大学生の海外留学の推進を通じて、英語教育を強化し、日本の伝統・文化を英語で説明できる日本人を育成する。
 五、実践的な環境教育を展開する
 ▽環境問題に取り組む団体、人材等と連携した魅力ある環境教育を展開する。
 ▽「持続可能な開発のための教育(ESD)」に、日本が先頭に立って取り組む。学校もCO2排出削減に取り組む。
 六、学校の耐震化を早急に進める
 ▽耐震化率六割の現状にかんがみ、早急に学校の耐震化を進める。

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