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平成20年3月 第2309号 (3月26日)

国際シンポジウムを開催
  21世紀COEプログラム

 東京理科大学(塚本桓世理事長・竹内 伸学長)は、三月十日、十一日の両日、東京・グランドプリンスホテル赤坂にて「二十一世紀COEプログラム第三回国際シンポジウム〜火災安全科学における卓越した研究拠点とそのグローバルネットワークの構築〜」を開催した。同大学は、平成十五年に「先導的建築火災安全工学研究の推進拠点」を提案、文科省二十一世紀COEプログラムとして採択された。同シンポジウムは、同プログラム最終年度としての成果を報告するものでもある。同プログラムは、火災科学、とりわけ建築火災安全工学の分野の将来を担う若手研究者および火災安全設計の専門技術者を輩出する、先導的役割を担うことを目標の一つと位置づけて実施されてきた。
 第一日目、開会にあたって、若松孝旺同大学拠点リーダーから挨拶があり、同プログラム実施の成果について、@大型火災実験棟建設など研究施設の充実、A火災科学研究センター等組織の充実、B大学院の充実、C機関誌出版など広報活動の充実、D海外の大学との学術交流協定を結ぶといった国際協力、を挙げ、更なる発展として、火災科学専門の大学院の創設により東アジアの拠点を目指すという構想を述べた。
 続いて、竹内学長が「建築火災安全工学の世界的拠点の一つとして世界に貢献していきたい。特に急速な都市化の進む東アジアにおいて、諸外国と協力して都市火災科学の教育研究の拠点を目指し国際貢献を果たしたい」と、抱負を述べるとともに、海外からの参加者へのお礼の言葉も込めて挨拶を締めくくった。
 その後、第一部では同プログラムの五年間の足跡と将来へ向けての報告、第二部は世界各地域の火災研究教育の第一人者による招待講演が行われた。
 二日目は、基調講演をはじめとして、世界各国から集まった約三○編の火災安全工学に関する最新の研究成果報告が口頭発表形式で行われた。
 同大学では今後、東アジア地域で急速に進む大規模都市化、都市の高層化・深層化といった第三世代の都市に対応する火災安全設計、日本においては急激な都市の少子高齢化にいかに対応していくか、ほかに国際協力の体制を整えることや、「防災技術者」の社会的地位の確立、といった課題を見据えて社会貢献に取り組んでいく。

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