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平成20年2月 第2305号 (2月20日)

こころとからだの健康教育の場

長岡造形大学学長 鎌田豊成

 本年、東海学院大学には子年が三人偶然集まった。理事長の神谷哲郎氏、食物栄養学科長、それに私である。わが東海学院大学の母体・神谷学園は七〇年を迎える。当神谷学園は、一九四六年に、岐阜高等洋裁学校として、一九六三年には県下最初の私立女子短期大学を設立、また本学の前身である東海女子大学は一九八六年に設立し、前理事長と学園長は半世紀にわたり、女子教育に専念し、尽力されてきた。第二代目の神谷哲郎理事長は男女共同参画社会となり、もはや女子教育の使命を終えたとして、昨年四月、男女共学を決断し、校名を東海学院大学と改名されました。
 本学の建学の精神は建学当初から受け継がれたもので「国際的視野を備えた創造性と行動力豊かな常識人の育成」であります。この理念のもとに一九八三年にイギリス・ケンブリッジ校を開設し、語学研修を行っています。また本学は人間関係学部に心理学科と子ども学科を、健康福祉学部に総合福祉学科、加えて本年四月から管理栄養士を目指す食健康学科の設立が認可され、二学部・四学科体制となります。今までの女子教育から人間教育を目指します。人間教育とは子どもから高齢者までの人間の心と身体の健康の教育・研究を行うユニークな学科を開設し、幅広い人間性教育を進めると共に社会に役立つ資格取得教育を各学科とも進めます。例えば子ども学科では保育士、小学校教員、心理学科では臨床心理士、総合福祉学科では社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士などの受験資格、食健康学科では栄養士、食品衛生管理者、食品衛生監視員、サプリメントアドバイザー、フードスペシャリスト、フードコーディネーター、NR(栄養情報管理者)、栄養教諭などであります。本学はさらに大学院に心理学研究科を擁し、臨床心理士の指定大学院として認定されています。
 本学はひと時、一八〇〇名を超える学生で満ち満ちていたが今世紀に入り減少していたものの回復し上昇期に入っており、上記の学科再編と理念のもとに一六〇〇人までに回復しています。「子年が三人集まれば幸運を呼ぶ」といわれていますが本学に今年も幸運が運ばれることを願ってやみません。また、家ねずみのように地域に根ざし、学園経営ばかりでなく、「学問と知識の貯えの学園」として展開することを年頭にあたり、祈念するものです。

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