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平成20年1月 第2301号(1月16日)

"博士"のキャリア支援事業 文科省が中間評価行う

 文部科学省は、昨年十二月、科学技術関係人材のキャリアパス多様化推進事業(平成十八年度採択機関)について、中間評価を実施、結果を公表した。
 同事業は、博士号取得者等の研究機関以外のキャリア選択の際に、組織的な支援と環境整備を行うもの。国からの委託で大学等研究機関が実施している。このたびの中間評価で優れた成績が期待できるとされた取り組みは次の通り。
 ▽北海道大学:企業とポスドクとの直接交流の場づくり、博士の学位を持ち企業の第一線で活躍している研究所所長クラスを講師としたケーススタディの紹介。学内に人材育成開発本部を創設するプランもある。
 ▽東北大学:高度技術経営塾・キャリアアップ相談室では、「わかる」「できる」「うごける」を目標とする人材像が明確で、カリキュラムの改善・工夫がなされている。具体的な科目としては、「人間理解とコミュニケーション」、「プロジェクトマネジメント」、「技術経営実践」、「新事業規格・新製品開発」がある。また、企業見学会、ビジネス交流会、個別面談などもある。
 ▽早稲田大学:総長の関与の下、学内関連他事業とも連携。ポスドクの意識調査や企業アンケートなどのデータ収集を行い、産業界の意見を取り入れた外部評価の実施等も行う。具体的には、若手研究者に向けた研究指導者に対する意識啓発、キャリアパスの多様化に対応した各種スキルアップ研修(知財、産業ニーズ、ベンチャー起業など)、産学官の理解増進・交流拡大に向けた取り組みなど。
 ▽名古屋大学:個人レベルでのきめ細かい面談を実施。具体的には、「ノン・リサーチキャリアパス支援」として、ワークシップ、インターンシップ、学会展示などを行う。名古屋大学以外のポスドクにも対応している。

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