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平成19年11月 第2296号(11月21日)

第13回衛星通信教育セミナー

 (財)衛星通信教育振興協会(齋藤諦淳理事長)は、去る十一月十二日に「IT時代の新衛星通信システムと最前線の天文学研究」と題した衛星通信教育セミナーを開催した。
 同セミナーは衛星通信の新技術がIT時代においてどう進展しているか、また天体観測という宇宙探査においてIT技術がどう利用されているかを紹介することによって、産学の教育・研究分野におけるIT技術の利用を考えてもらうことを目的としている。
 はじめに、齋藤理事長が衛星通信教育ネットワークシステム(SCS)を利用してセミナーの模様を配信していることを述べ、一層衛星通信技術を役立てて欲しいと挨拶した。続いて、(独)メディア教育開発センターの清水康敬理事長が、幕張のメディア教育開発センターから映像により、同セミナー会場の出席者、関係者にお礼を述べるとともに挨拶をした。  第一部の講演は、JSAT(株)の永井 裕取締役執行役員専務が「IT時代の新衛星通信システム―最近の技術動向―」と題して、衛星自体が強みとしている広域性、機動性、対災害性といった特徴を生かした衛星ブロードバンドサービスについて説明した。また、海外の動向、災害時の衛星通信適用例を挙げ、携帯型端末で直接衛星との通信を可能とする技術を一例に、次世代計画について述べた。
 第二部の講演は、国立天文台の唐牛 宏研究連携主任・教授が「天文学の最前線『すばる』望遠鏡―IT時代の天体観測―」と題して、ハワイ島マウナケア山頂にある世界最大級の一枚鏡の望遠鏡「すばる」での天体観測技術を紹介した。途中、国立天文台ハワイ観測所、ジェミニ天文台とテレビ会議システムを使ってのライブトークを挟み、各所におけるオペレーションを各所長と現場担当者が直接説明した。また、高速ネットワークでマウナケア山頂、ヒロ山麓施設、三鷹市の国立天文台本部はつながれており、日本にいる研究者も観測データにアクセスできることを紹介した。

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