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平成19年11月 第2295号(11月14日)

科研費配分額決定 新たな6項目の交付を追加

 文部科学省は、このたび、平成十九年度科学研究費補助金の配分について、「特別推進研究」、「若手研究(スタートアップ)」など新たに交付内定を通知した項目を加えて公表した。詳細は次のとおり。

 このたびは、本年四月二十六日に発表した配分額に、新たに交付内定があった七つの項目を追加した。六項目については次のとおりとなった。
《特別推進研究》
 国際的に高い評価を得ていて格段に優れた研究成果をもたらす可能性のある研究。一三九件の応募に対して、二〇件の採択があった。配分額は二〇億七二九〇万円(間接経費は六億二一八七万円)であった。
《特定領域研究》
 学術研究分野の水準向上・強化につながる研究領域、地球規模での取組が必要な研究領域、社会的要請の特に強い研究領域を特定して機動的かつ効果的に研究の推進を図る研究。五八九〇件の応募に対して、一二一〇件の採択があった。配分額は六〇億八六五〇万円であった。
《若手研究(S)》
 四二歳以下の若手研究者の研究を更に発展させるもの。一二六二件の応募に対して三五件の採択があった。配分額は六億円(間接経費は一億八〇〇〇万円)であった。
《基盤研究(C)》
 一人又は複数の研究者が共同して行う独創的・先駆的な研究で、応募総額が五〇〇万円以下のもの。三二六四五件の応募に対して、七七三六件の採択があった。配分額は一二九億二四〇万円であった。
《若手研究(スタートアップ)》
 研究機関に採用されたばかりの研究者が一人で行う研究。三四五九件の応募に対して、八三四件の採択があった。配分額は一〇億一三一〇万円であった。
《特別研究促進費》
 緊急かつ重要な研究課題の助成、研究助成に関する実験的試行。二四五件の応募に対して、六八件の採択があった。配分額は一億一〇〇〇万円であった。
《特別研究員奨励費》
 日本学術振興会の特別研究員が行う研究の助成。二五四一件の応募全てが採択された。配分額は二四億一二七〇万円であった。
 なお、平成十九年度の応募状況について、新規件数は前年度と比べ微減しているが、本年度は「特定領域研究」のうち、「がん」・「ゲノム」・「脳」の研究領域において公募研究の新規募集を行わない年に当たったため、公募件数が減少しており、それに伴い、「特定領域研究」の新規の応募件数が前年度から約二八〇〇件減少した。これを考慮すると、科研費全体の応募件数は、依然として前年同様の高水準にある。

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