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平成19年9月 第2288号(9月19日)

初年度採択は126件 大学院教育改革支援プログラム

 文部科学省はこのほど平成十九年度「大学院教育改革支援プログラム」の選定結果を発表した。四月に公募の通知を行い、一五四校から三五五件のプログラムが申請され、初年度は一二六件で採択率は三五・五%となった。

 「大学院教育改革支援プログラム」は大学院博士課程、修士課程を対象として、優れた組織的・体系的な教育取組に対して重点的支援を行い、大学院全体の教育の実質化(教育課程の組織的展開の強化)を推進することを目的としている。
 このプログラムは、本年度から文科省の新規事業として開始され、@教育プログラムを展開する研究科・専攻において大学院教育の実質化(教育の課程の組織的展開の強化)の方策が確立されているか、A教育プログラムが大学院教育の実質化に資するものであり、社会に求められる高度な人材の育成が期待され、その計画が実現性の高いものとなっており、支援期間終了後の一定の成果とその後の大学による継続的な展開が期待できるものとなっているか、という二つの観点について、専門家や有識者による審査に基づき、優れた教育プログラムに対し、重点的支援を行う。
 平成十九年度の同事業に係る予算額は三五億円。すべての学問分野を対象とし「人社系」、「理工農系」、「医療系」の三分野に区分、各分野別に審査部会を設けて書面審査、ヒアリング審査・合議審査を実施後、八月二十八日の大学院教育改革支援プログラム委員会において審査結果がとりまとめられた。
 分野ごとの国公私別の申請・採択状況は次のとおり。
 《合計》
 ▽申請数:三五五件=国立大学:二一六件(六○・九%)、公立大学:三六件(一○・一%)、私立大学:一○三件(二九・○%)
 ▽採択数:一二六件=国立大学:九一件(七二・二%)、公立大学:八件(六・四%)、私立大学:二七件(二一・四%)
 《人社系》
 ▽申請数:一二四件=国立大学:五九件(四七・六%)、公立大学:一二件(九・七%)、私立大学:五三件(四二・七%)
 ▽採択数:五三件=国立大学:三五件(六六・○%)、公立大学:三件(五・七%)、私立大学:一五件(二八・三%)
 《理工農系》
 ▽申請数:一六九件=国立大学:一二○件(七一・○%)、公立大学:一六件(九・五%)、私立大学:三三件(一九・五%)
 ▽採択数:五三件=国立大学:四一件(七七・四%)、公立大学:四件(七・五%)、私立大学:八件(一五・一%)
 《医療系》
 ▽申請数:六二件=国立大学:三七件(五九・七%)、公立大学:八件(一二・九%)、私立大学:一七件(二七・四%)
 ▽採択数:二○件=国立大学:一五件(七五・○%)、公立大学:一件(五・○%)、私立大学:四件(二○・○%)
今回採択されたプログラムは、今後順調に展開され、日本の大学院の国際的な通用性・信頼性の向上につながっていくことが期待されている。

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