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平成19年7月 第2282号(7月25日)

利根川教授がフェローに リケン・フェロー制度を創設

 (独)理化学研究所(野依良治理事長)は、このたび、「RIKEN Fellow(リケン・フェロー)」制度を創設し、研究所の発展に資する世界的に傑出した実績及び見識を有する科学者に対して敬意を表し称号を授与することとした。
 同制度は、称号授与対象者が研究所の運営について意見を述べるとともに、その高い見識に基づき研究所の活性化に資する助言を行い、理研の発展に貢献することを目的としている。称号授与対象者は、理研の内部・外部を問わず自然科学分野における卓越した科学者が対象。RIKEN Fellowは必要に応じて、理事長や理事との懇談会に出席し、研究所運営に関して助言を与える等を行う。
 第一回のRIKEN Fellow授与対象者には、ノーベル生理学・医学賞を受賞した利根川進マサチューセッツ工科大学教授が選ばれた。選考の理由として、利根川教授は、一九八〇年代後半より脳科学研究に取り組み、一九九八年十月にRIKEN―MIT脳科学研究センターのセンター長に就任以来、理研の脳科学研究に尽力している。一九八七年のノーベル生理学・医学賞の受賞理由となった「多様な抗体を生成する遺伝的原理の解明」に代表される分子生物学および免疫学を背景に、新たに脳科学・神経科学へと研究領域を広げ、「空間的、時間的遺伝子操作技術を用いた記憶・学習メカニズムの解明」など優れた研究成果をあげている。
 去る七月六日に、埼玉県の同研究所大河内ホールで、授与式が行われ、利根川教授に称号が贈呈された。

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