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平成19年7月 第2280号(7月11日)

世界遺産に登録 岩見銀山遺跡とその文化的景観

 文化庁は去る六月二十八日、「石見銀山遺跡とその文化的景観」(島根県大田(おおだ)市)が世界遺産に登録が決定したと発表した。
 遺産の種別は文化遺産:遺跡(文化的景観を含む)、建造物群。
 石見銀山遺跡は、日本海に面する島根県のほぼ中央に位置し、石見銀の採掘・精錬から運搬・積み出しに至る鉱山開発の総体を表す「銀鉱山跡と鉱山町」、「港と港町」、及びこれらをつなぐ「街道」からなっている。
 この遺跡は、東西世界の文物交流及び文明交流の物証であり、伝統的技術による銀生産を証明する考古学的遺跡及び銀鉱山に関わる土地利用の総体を表す文化的景観としての価値を持つ。
 構成資産は、銀山柵内、代官所跡、矢滝城跡、矢筈城跡、石見城跡、大森・銀山、宮ノ前、熊谷家住宅、羅漢寺五百羅漢。
 ユネスコ世界遺産委員会の動向として、世界遺産の総数が、平成十八年七月現在、八三〇件(文化遺産六四四件、自然遺産一六二件、複合遺産二四件)となっている。このため、同委員会では、管理可能な規模とするため、各年における新規の登録遺産数を極力抑制する施策がとられている。
 羅漢寺五百羅漢―岩盤に三つの石窟を穿ち、石造の三尊仏と五百羅漢坐像五〇〇体を安置している。一八世紀中ごろの制作で、石見銀山の石造物文化を代表する信仰遺跡。

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