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平成19年6月 第2275号(6月6日)

淑徳大学が看護学部新設 全国初 国立病院機構との連携

 淑徳大学(長谷川匡俊理事長・学長)は、今春看護学部を新たに開設し、従来の総合福祉学部、国際コミュニケーション学部に加えて三学部七学科体制となった。
 去る四月二十一日に行われた同学部の開学式には、隣接の国立病院機構千葉東病院の山岸文雄院長、(社)千葉県看護協会の新井藤江会長ら医療関係者、千葉市保健福祉局高梨茂樹局長をはじめとした行政関係者、さらには私立大学の理事長・学長のほか、日本私立大学協会の小出秀文事務局長も列席し、それぞれ祝辞を述べた。
 この度の看護学部の開設は、元国立千葉東病院が独立法人化することに伴い、千葉東病院付属の看護学校を統廃合せざるを得ない(同校は去る三月に閉校している)という状況の下、同病院から淑徳大学に対し看護師養成機関設置の打診のあったことが開設の大きな契機であった。
 千葉県は、看護師充足率で常に全国の中でワースト圏内にあり、県内の医療機関の多くは慢性的な看護師不足という事情を抱えている。そこで、付属看護学校統廃合後の看護師養成の受け皿として、看護同様の対人援助をする福祉職の養成に四〇年以上の経験を有する同大学に白羽の矢が立ったわけである。
 看護学部設置に関しては様々なハードルがあったものの、同病院側から校舎建設用地の提供、二四診療科・病床数五七〇床という同病院を含めた実習先の提供、さらに、看護系教員の確保等の協力などが得られたことも大きな追い風となったという。
 今後、淑徳大学と千葉東病院は協同して看護職者の能力向上研修、医療・看護及び福祉分野の研究、ならびに市民・県民のためにセミナー等を行っていく予定である。社会福祉分野での実績の上に医療看護領域が加わったことは、同大学が地域に開かれた大学としてさらに幅広く社会に貢献していく機会であると捉えている。
 なお、同学部の入学定員は一〇〇人、総定員は四〇〇人、キャンパスは同病院敷地内(千葉市中央区)。

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