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平成19年5月 第2273号(5月16日)

次の100年の礎を 東京音大が記念式典挙行

 私立の音楽大学として最も歴史のある東京音楽大学(鈴木勝利理事長)の「創立一〇〇周年記念式典」が去る五月一日、同大学一〇〇周年記念ホールにおいて、卒業生、学校関係者ら約六五〇名が出席して挙行された。
 はじめに海野義雄学長が「多くの先人達の熱意と努力に支えられ、記念すべき一〇〇周年を迎えることが出来ました。思いおこせば私の両親もこの学校を卒業致しました。この記念の年に私が本学の教育者として携わっていることに深い感慨と因縁を感じております」と式辞を述べた。
 次に鈴木理事長から「本学は一九〇七年五月、鈴木米次郎先生により『音楽は技術だけでなく、人格である』という建学の精神の下に、東洋音楽学校として、現在の千代田区猿楽町に開設されました。その後、一九二三年の関東大震災、一九四五年の東京大空襲による校舎焼失など幾多の困難を乗り越えてきました。次の一〇〇年の礎を築くために全職員一丸となって努力していきます」と挨拶した。
 続いて祝辞として、日本私立大学協会大沼 淳会長は「明治期以降の我が国の教育界の進展、とりわけ音楽教育の普及・発展を思うとき、私立学校の果たしてきた役割は誠に大いなるものがあります」と述べ、また、日野原重明聖路加国際病院理事長は「鈴木米次郎氏は、清国留学生の音楽教育に力を注ぐと同時に、目の不自由な生徒への唱歌の指導と点字楽譜に取組むなど、幅広い活動をされました」と讃えた。
 その後、創立者鈴木米次郎氏の唱歌「浮雲」「従軍行」の記念演奏とオーケストラ演奏が行われ、会場を移して懇親会が行われた。
 なお、創立一〇〇周年記念演奏会が計画されている(4面参照)。
 主な年譜は次のとおり。
 一九〇七年、鈴木米次郎、東洋音楽学校創設
 一九二四年、東京府北豊島郡高田町大字雑司ヶ谷村(現東京都豊島区南池袋)に移転
 一九五四年、東洋音楽短期大学設立
 一九六三年、東洋音楽大学(四年制)設置
 一九六四年、東洋音楽短期大学廃止
 一九六九年、学校法人東京音楽大学に改称
 一九九三年、大学院設置

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