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平成19年3月 第2266号(3月14日)

「学術の振興と私大の役割」
  文部科学省研究振興局長 コ永氏が講演

 日本私立大学協会の教育学術充実研究委員会(担当理事=森本正夫北海学園大学理事長、福井直敬武蔵野音楽大学理事長・学長)は、去る三月五日、東京・市ヶ谷のアルカディア市ヶ谷において、平成十八年度第四回委員会を開いた。
 研究・協議に先立ち文部科学省のコ永 保研究振興局長の「学術の振興と私立大学の役割について」と題する講演が行われた。
 コ永氏は、近年の大学に対する社会の期待が変化し、大学への公財政支出の在り方や大学の質保証の在り方について、先進的なアメリカの事例が求められつつあると述べた上で、社会貢献・地域貢献、大学の管理運営、大学への公財政支出(大学の組織的活動に対する競争的な資金配分、競争的研究資金への間接経費の導入など)、大学の質保証(非政府機関による事後評価、認定制度の導入、相互性による国際的な質保証システムの導入)などを詳細に説明した。また、学術研究についても、社会の活力と発展を支える基盤であり国公私立大学を通じた学術研究機関における研究体制・組織に対する国の支援は欠かせないとした。そして、今後は学術研究における拠点の形成(公私立大学を拠点とした全国共同利用機関など)や重点的研究の推進を期待したいなどと語った。
 講演の後の質疑では、「自然科学系以外の人文、社会科学系等の学術研究に対しても、諸科学の調和ある発展の観点から、施策の目配りをお願いしたい」などの意見が出された。
 研究・協議では、平成十九年度「教育学術充実協議会」の協議題、講師案等について、十八年度の同協議会のアンケートの意見等を参考に、テーマとして教育目標とカリキュラム、評価問題などが議論された。
 今後は、平成十九年度に入ってから、四月の委員会で大枠を定め、五月の委員会で最終案を取りまとめていくことになる。
 なお、平成十九年度の協議会は七月十日(火)に東京・市ヶ谷のアルカディア市ヶ谷で開催される予定である。

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