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平成19年1月 第2257号(1月1日) 2007年新春特別号

2007年―年頭所感
  重要課題に迅速に対応

日本私立大学協会副会長/千葉商科大学理事長 原田 嘉中

 新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
 昨年、日本私立大学協会は、めでたく創立六〇周年を迎え、記念式典・祝賀会を挙行し、盛会裏に終了しましたが、昭和二十二年以来、六〇年ぶりに迎えた今年の干支「丁亥」は、どのようなことが起こるのでしょうか。
 干支については、東洋思想の第一人者であります、安岡正篤先生が種々解説されております。丁という字は説文字から言うと、「一」は木の上層部、すなわち枝葉であり、「亅」は幹である。そして、「一」は昨年の丙の上の「一」の続きと見て、従来の代表的な動き、主流がなお持続することを表し、下の「亅」は、これに対する、新しい、あるいは反対の動き、対抗勢力の衝突を表すと述べられております。
 また、亥は核であり、現代的に言えば、起爆性エネルギーであるとも考えられ、根ざす、きざす、という意味から、植物が実となって核を形成し、エネルギーを凝縮、蓄積している様子であると述べられております。
 そして、この亥は、動物では猪に配しておりますが、最近、山野の茂みから突如として町中に飛び出てきて暴れ回っている姿を見ても、起爆性を持っている動物であるということがおわかりいただけると思います。また、昨今の北朝鮮の核開発問題等とも考え合わせますと、核時代に相応しい暗示に富んだ「支」であります。
 さて、六〇年前の昭和二十二年を振り返ってみますと、学校関係では、学校給食の実施、国民学校から小学校への転換、新制中学校の設置に伴う六・三・三制の発足等があり、その年の二月には、有名な二・一ゼネストが始まろうかというところで、前日にGHQがこれを禁じたため、労働運動が停滞したものの、日教組が結成される等、波乱の多い「丁亥」の年でありました。
 それでは、今年はどうかと申しますと、現在続いている環境が、一層厳しいものになると思われます。
 すなわち、学校教育法の改正に伴う大学教員組織の整備や第三者評価機関による評価の義務化、私立学校法の改正に伴う情報公開と管理運営機能の強化に加え、国立大学の法人化等の大学改革の流れとともに、伝えられている株式会社による大学設立の拡大方針等々は、出生、進学人口の激減と相俟って、私立大学を取り巻く環境を一変させているだけでなく、日本の高等教育に大きな転換を迫っております。
 そのうえ、改正教育基本法が日の目を見たものの、小・中・高等学校におけるいじめ問題に端を発し、教育再生会議の今後の動向にも多大な関心を寄せざるを得なくなっています。
 このような状況に、私たちはどう対処したらよろしいのでしょうか。
 あらためて、建学の精神に基づいた教育・研究の更なる充実と、教員の業績評価に基づく意識改革はもちろんのこと、職員の資質向上、大学の活性化に向けた諸改革を積極的に推し進めるとともに、入学志願動向や収入増加方策、支出の効率化など、経営改善方策にも十分留意した研究を行い、シニア世代への教育実現の可能性や地域社会との連携等々、あらゆる事柄に関して迅速な対応をしていくことが、当面課せられた非常に重要な課題であると思います。
 また、私立大学の存立の使命を果たしていくためにも、本協会を中心に、ともに手を携えて歩んでいかなければならないと思っております。

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