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知の拠点から考える 東日本大震災から未来へ


 誰もが思った。「何か、できないか」。2011年3月11日。東日本大震災の衝撃。未曾有の事態に、日本中が錯綜した。被災地に思いと視線が集まり、人々の動きは瞬く間に広がり、手に手を取ってつながった。被災地から離れた場所でも、情報を集め、義援金を集めた。現地には救助や物資の搬送に、自衛隊が、医師が、ボランティアが次々と向かった。
 日本私立大学協会の加盟校も、実に多様なアクションを起こした。大学生の数とその行動力は、ボランティアという形になって結実した。大学も、施設設備または物資を提供できないか、研究領域からの知恵や提案はないかなど、模索して行動に移した。
 大学生という多感な時期に受けたインパクト。それを、どう受け止めて、どう行動したのか。そして、知の拠点である大学の大震災への思いと行動をまとめた。
 
日本工業大学  
日本工業大学
同大は2011年8月5日、日本原子力技術協会(JANTI)の山崎達広氏を講師に迎え、「東日本大震災後の原子力発電所」をテーマとする講演会を開催した。同大学生のほか地域住民も多数聴講に訪れ、今後の原子力発電のあり方などについて、熱心に耳を傾けていた。
   
千葉科学大学  
千葉科学大学  
2011年3月中旬、被災地の千葉県旭市飯岡地区で同大のサークルである学生消防隊およびスターラビッツがボランティア活動を行った。
   
大東文化大学  
大東文化大学
同大の学生ボランティアが岩手県陸前高田市で、雑草に覆われた水田・畑の草刈りと瓦やコンクリート片などの残骸の撤去作業を行った。
   
昭和大学  
昭和大学
2011年6月7日、同大では「昭和大学医療救援隊報告会」を開催。同大では医療救援隊を結団し、甚大な被害を受けた岩手県山田町に3月15日からの約1か月間で、延べ107名の医療従事者および学生を派遣。また学生は、その後方支援やボランティア活動を行った。
   
東京薬科大学  
東京薬科大学
ボランティア報告会を開催。発表者は同大生命科学研究科博士前期課程1年の橋本悠希さん。橋本さんは復興とは何なのか、その答を模索するようになったと語る。ボランティア活動を通して、ボランティアが行うのは単なる「作業」ではなく、被災された方々だけではできないことを「お手伝いする」ことだと実感したと話す。
   
愛知学院大学  
愛知学院大学
同大は2011年の夏休み期間に学生ボランティアを岩手県気仙郡住田町、陸前高田市、大船渡市に派遣。家屋の倒壊跡を荒らさないように、草刈は重機を入れずに人の手で行った。
   
平安女学院大学  
平安女学院大学
2011年4月30日、同大客員教授の新井 満さんを招いて、同大エディホールで東日本大震災チャリティ講演会を行った。講演会のチケット収入およびチャリティオークションの収入、あわせて225万1500円は、公益財団法人京都新聞社会福祉事業団に義援金として寄付。
   
京都外国語大学  
京都外国語大学
同大の震災から4か月の取組、実際にボランティアに参加した学生への取材など、震災をどのように受け止めて、どのように伝えようとしたのか、ゼミ学生たちの想いを綴り「京だけ新聞(特別版)」を発行した。個別の取組をそれぞれ発信するにとどまらず、学生たちの強い想いを綴り、一冊の冊子にまとめ全学・学外へ発信した。
   
   


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